苦行釈迦
くぎょうしゃか
画題
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解説
画題辞典
釈尊が出家入山して六年の苦行を積まれたる、その間のことを図せるものなり、委しくは釈迦の条を見るべし。
之を画けるもの、京都大徳寺真珠庵に伝曽我蛇足筆あり、国宝なり。近年にては菱田春草の画くもの其他あり。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
しゃか「釈迦」の項を見よ。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)
釈迦、山に入つて苦行すること六年、結跏趺座して成道に入らんとする処を画いたものである。
菩薩身口意当に清浄を行すべしとなし、日に一麻一米を食し六年の中勤苦の行を修む、菩薩六年の中、結跏趺座し威儀礼節未だ曽て進退せず、常に覆蓋なく天空に露出して風雨を避けず、塵土を患へず左右に起たず亦た涕睡なく、屈伸俯仰せず、亦た傾側せず、身は倚臥せず或は電雷霹靂を興すとも、春夏秋冬、菩薩黙座して此の衆難に値ひ、未だ曽て手を挙げて自ら障蔽せず、諸根乱るゝことなし。 (普曜経巻五)
これを描くものゝ中に
曽我蛇足筆(国宝) 京都真珠院蔵
最も有名であり、近代の人にて菱田春草、木村武山にその作がある。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)