和気貞臣
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わけの さだおみ
画題
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解説
前賢故実
從四位上仲世の三男。幼くして母を亡くして、ひどく悲しんでいた。叔父の参議真綱が幼い貞臣を深く憐愛していた。若くして安倍吉人の許で老荘を学び、吉人に奇才と思われたほど優秀だった。後に大学に入り学問の研鑽を続けた。二十四歳のとき、朝廷の試験に合格し秀才になった。承和十四年に大学大允を拝し、嘉祥元年に大内記に昇進した。仁寿初年、從五位下を叙せられたが、疱瘡を患ってしまい亡くなり、享年三十七歳。貞臣の死を人々が惜しんでいた。貞臣は聡明且つ質素で、些細な技芸に興味がなかったが、囲碁だけを愛していた。人と対局すると、つい時間を忘れて日暮れになり深夜まで続くこともあった。
(『前賢故実』)