源平布引滝

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げんぺいぬのびきのたき


総合


歌舞伎

浄瑠璃、五段、時代物。並木千柳・三好松洛合作。寛延二年(1749)竹本座。 「源平盛衰記」や「平家物語」から、源義賢の自刃、木曾義仲の誕生、斎藤実盛の白髪を染めての出陣等を脚色したもの。三段目「九郎助内」がしばしば上演される。 百姓九郎助の家にかくれている源義賢の室葵御前は懐妊しているので、平家方の斎藤実盛と瀬尾十郎が来て、腹の子が女だったら助け、男ならば殺すという。九郎助の女房は女の片腕を葵御前の生んだものと偽る。これは源氏に同情した実盛が、源氏の白旗を救うため切り落した腕で、九郎助の娘小万のものであることが分る。立ち聞きしていた瀬尾は、小万が棄子した自分の娘と知り、わざとその子太郎吉に刺される。折から葵御前は男子を産んで駒若丸と名づける。 内容より外形的なものに重きを置く演出をとり、五世尾上菊五郎系の型が行われる。