文昌星

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ぶんしょうせい


画題

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解説

画題辞典

文昌星は宿星の名にして文學の神とする所なり、史記天官書に「斗魁戴二匡六星、日文昌星、一日上将、ニ日次将、三日貴相、四日司命、五ロ司中、六日司禄」、是れ文昌星の名の出處なり、斗魁は北斗の第一星にしてその戴く六星は即ち文昌星なり、古末文昌の名ある為めに支那に於て學士科第を祈るもの尊崇し、遂に文學の神とするに至る随つて彫刻にも絵画にも多く図せらうる、「魁」といふ文字より取りて鬼の斗を持ちて踊る形相を図し文昌星と名づくるを普通とす、水戸義公が世子に決定せし時も三代府軍家光より文昌星の銅像を給はり遂に後米修更の大事業を起すの因となるといふ、渡辺崋山画くもの武蔵小林氏所蔵にあり、山元春擧氏所蔵筆者不明の古画は普通の図様と全く異なり、大宰相の形を図して文昌星と題せり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

支那で謂ふ星の名、北斗星の魁前にある六つの星、禍福を計り天道を明かにし、天下を経緯するを主とすといふ、図には上に六星の筐形に連るあり、下に鬼形の者、右に筆を執り、左に印を握り、左足をあげ、振り返り印櫃を仰ぎ見る状を画く。  (大言海)

斗魁戴匡六星曰文昌星、一曰上将、二曰次将、三曰貴相、四曰司命、五曰司中、六曰司禄。  (史記天官書)

渡辺崋山筆  『文昌星』  佐々木嘉太郎氏蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)