ぞうじょうてん
画題
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解説
東洋画題綜覧
梵語で毘留勤叉、また毘流駄迦とも記す、その本領とするところ自他の威徳を増長せしめるのにあるを以て増長と訳す、この天の膚色は赤色、左手は臂を伸べ垂下して刀を把り、右手は矛を持ち、その根を大地に著く、これ即ち邪悪を折伏し善根を増長せよとの意を現はしたものである、『大智度論』に『秦言増長、主弓槃荼及薛茘多』といふ処より見れば、この天王は弓槃荼(甕形と訳す)と名づくる魔魅の類と薛茘多(祖父と訳す)と名づくる餓鬼の劣類を司配するといふ。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)
してんのう「四天王」の項を見よ。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)