公孫樹
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いちょう
画題
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解説
東洋画題綜覧
公孫樹は公孫樹科に属し、支那原産の落葉喬木であるが、古く日本に渡来し神社仏閣の境内に植栽され風致樹として翫賞せられ、夏の緑葉、秋の黄葉共に美しく、樹梢は北方に靡く特性がある、幹の周囲は一丈余、高さは十丈に達するものもあり、雌雄異株にして精虫の媒介によつて結実するは有名なことである、その果実を銀杏と称するものから、銀杏が樹名ともなつてゐる、此の外、鴨脚樹、白果樹、火蠧木などの異名がある、公孫樹と書くのは、公これを栽うれば孫の代に至りなほ栄ゆるの意、『いてう』は一葉の転訛かといひ実を銀杏といふ。公孫樹を描ける作に左の諸点がある。
松村呉春筆 『公孫樹鳩』 西本願寺旧蔵
俵屋宗達筆 応山公詩歌巻泥画
酒井抱一筆 『公孫樹寒牡丹図』 蓬莱庵旧蔵
鈴木春信筆 『柳屋お藤図』
伝趙諌筆 『老樹棲鵲図』 朝鮮李王博物館蔵
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)