提供: KabukiWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

しばらく


歌舞伎

江戸時代には十一月の顔見世狂言に必ず仕組まれた場面が独立し,その中の主人公のかけ声「しばらく」が劇の題名となった。元禄十年(1697)初演、明治二十八年に歌舞伎十八番と銘打たれた。荒事の代表的なもの。 主人公鎌倉権五郎景政が、筋隈に柿の素袍といういで立ちで、善人方が権力者にまさに斬られようとする時に、「しばらく」と声をかけてあらわれ、これを救うのが大筋。 荒事特有のせりふ、腹出し、なまず坊主等滑稽な扮装の悪人方、景政の大太刀の一振りで仕丁の首が一度に数個切りおとされる等ユーモラスな江戸的味わいの濃いもの。