中村仲蔵
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なかむらなかぞう
歌舞伎
定紋鴻の巣。屋号栄屋。著名なのは初世と三世。
初世
元文元-寛政二(1736-1790) 浪人の子で江戸生まれ。幼にして両親を失い、舞踊の志賀山流の家に養われた。四世市川団十郎のもとで指導をうけ、「芸気ちがい」と綽名されたほどの芸熱心。立役、実悪がよく、ことに色悪は当代随一と称された安永・天明期の名人。脚本に新解釈と新演出を試み、定九郎をはじめ、いわゆる「秀鶴型」(仲蔵の俳名秀鶴)を今日に残した。舞踊は志賀山流をつぎ非凡であった。
三世
文化六-明治十九(1809-1886) 五世中村伝九郎の門人。容貌は劣ったが、技芸でうたわれた明治初頭の名人。主に敵役、老役で、写実的演出をなした。晩年は劇界の古老として、師匠番をなす。また俳優の芸談、逸話を記した随筆「手前味噌」は歌舞伎研究資料として珍重されている。