うめにうぐいす
梅には鴬を添へて画かれる、これ何時頃よりか詳かでないが、貫之の女の鴬宿梅などから来てゐること勿論であり、又、梅の咲く頃は、鴬の山奥から人里へ出て梅の幹に潜む虫など啄むので、自然これが絵に画かれるやうになつたもので、その作、古来枚挙に遑もない。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)