黄檗

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おうばく


画題

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解説

東洋画題綜覧

洪州黄檗希運禅師は閩の人、幼にして本州黄檗山に出家した、額門隆起して肉珠の如く、音辞朗潤志意沖澹、後天台に遊び一僧に逢ふ、之と談笑して旧知の如くである、熟之を見れば眼光人を射る、乃ち偕に澗水暴漲に属す、乃ち笠をぬぎ杖を立てゝ止る、其僧師を率て渡る、師曰く、兄渡を要せば自ら渡れと、彼即ち衣を褰げ波を躡み平地を行くが如し、廻顧して曰く渡来々々、師日、咄、吾早く汝を知らばその脛を斫る所であつたと、其僧嘆じて曰く真に大乗の法器我の及ぶ処にあらずと言訖つて見えず。禅師、後、洪州にあるや、相国裴休、為めに大禅院を建てたが、禅師は旧師を思ふの余り之を黄檗寺と称へ、黄檗宗の開祖となつた。  (伝灯録九)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)