鸚鵡小町

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おうむこまち


総合

年老いた小町がかの女をたずねて来た使者が呈した帝からの憐みの歌「雲の上はありし昔にかはらねど見し玉だれのうちやゆかしき」に対し、ただちに元歌の一字のみを変えた「雲の上はありし昔にはかはらねど見し玉だれのうちぞゆかしきという返歌を奉答し、当意即妙のいわゆる「鸚鵡返し」を行って才気の冴えを見せた。

〈出典:原色浮世絵大百科事典 昭和56,11,30 大修館書店〉おうむこまち


画題

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解説

東洋画題綜覧

おののこまち「小野小町」を見よ。

中村大三郎(筆)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)


謡曲の名、小町老年の後、勅に応じて鸚鵡返しの歌よむことを作つた、出所は阿仏鈔に『小町老いおとろへて後、大内をゆかしげに見物申しけるに、大内の女房たち見て、小町がはてなるといひ、又、それにはなきなどゝ云ひ争ひけるが、ある女房の云ひ給ふやうは、歌をよみかけて心を見給へ、小町ならば返歌をすべしと云ひければ、歌をよみかけたるに

もとの身のありしすみかにあらねども此の玉だれの内やゆかしき

小町はもと大内には住まぬなり、玉だれの内とは、すだれの内なり、此返しに

もとの身のありしすみかにあらねども此の玉だれの内ぞゆかしき

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)