魚籃観音

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ぎょらんかんのん


画題

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解説

東洋画題綜覧

小王身 面門は赤肉色、妙宝珠鬘冠があり定慧共に合掌し身には深赤色を着てゐる、仏像図彙には観音鯉魚に乗る図を載せてゐるが、普通鯉を籠に入れて持つ姿に作る、伝説に依れば、宋の時呴山賀なるものあり観音を信仰して一家口に葷を断ち、日々観音を画いてゐた、一日乞丐、鯉魚を携へ来つて画を乞ふ、賀、葷を断つの故を以て之を謝す、すると乞丐は、君好んで観音を描くも未だ真を得ず、君が為めにその真を授けんが為めに来ると、賀、これを一室に導くと忽ち観音となつて金光を放つ、賀、その姿を写したのが魚籃観音であると。

絵画として画かるもの最も多きを占む。

伝徽宗皇帝筆     末松子爵家旧蔵

明兆筆    墨画  京都芳春院蔵

啓書記筆       秋元子爵家旧蔵

仇英筆        今井家旧蔵

円山応挙筆      小津与兵衛氏蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)