香巌撃竹
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こうがんげきちく
画題
画像（Open）
解説
東洋画題綜覧
香巌撃竹とは禅宗の故事である、支那唐代鄧州香巌寺に智閑禅師といふ人があり、抜山の資にして南嶽第二世の法孫に当る、潙山禅師に就て法を伝へた時、その真を領する能はず、泣々師を辞し南陽の忠国師の遺跡に到り止まる、一日草木を艾除して瓦礫を抛つに、偶瓦礫竹を撃つて声あり、忽然として悟つたといふ、『伝灯録』に曰く
鄧州香巌智閑禅師青州人也、辞潙山而去、抵南陽睹忠国師遺跡遂憩止焉、一日因山中芟除草木、以瓦礫撃竹、作声俄失笑、閑廓然惺悟遽帰、沐浴焚香遥礼潙山賛云、和尚大悲恩逾父母、当時若為我説却何有今日事也、乃述一偈云、一撃忘所知、更不仮修治動容揚古路、不堕悄然機、処々無蹤跡、声色外威儀、諸方達道者、咸言上機。
これを画いたものに狩野元信の作がある。（東京帝室博物館蔵）
（『東洋画題綜覧』金井紫雲）