須磨源氏

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すまげんじ


画題

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解説

画題辞典

謡曲にして源氏物の一なり、日向国宮崎の祠官藤原興範伊勢参宮を思立ち須磨の浦に着き、光源氏の故事なぞ思出しつゝ若木の櫻を眺め居たるに、源氏の霊樵夫となりて現はれ、源氏の物語をなし、夜に入りて本体を現じ、須磨の浦風に袂を飜へして舞を奏することを仕組あり、処は摂津須磨、季は三月なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

謡曲の名、源氏物の一つ、日向宮崎の社官藤原興範、伊勢参宮の途すがら須磨をおとづれ、若木の桜を尋ねて樵夫から光源氏の昔物語を聞き、やがて光源氏亡霊あらはれて、ありし昔を物語る。

「あら面白の海原やな、我娑婆に有りし時は、光源氏といはれ、今は都卒にかへり天上の住居なれども、月に詠じて閻浮にくだり、所も須磨の浦なれば、青海波の遊舞楽に、ひかれて月の夜汐の波、かへすなる、波の花ちる白衣の袖、「玉の笛の音声澄みわたる、「笙笛琴箜篌孤雲のひびき、「天地もうつるや須磨の浦の、あら海の波風しん/\たり。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)