青砥藤綱

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あおとふじつな Aoto Fujitsuna


画題

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解説

(分類:武者)


画題辞典


青砥藤綱は鎌倉時代の人にして、執権北条時頼に仕へて引付衆となる。性剛直にして廉潔を以て知らる。曽つてさる人の、北条氏の私領と争って訟へ出しものありしが、人皆北条氏の威勢を憚って居ったのを、藤綱は曲を曲として訴を断じ、北条氏の敗訴となし田を本主に還す。又一夜滑川を渡り、銭十文を河中に墜せしに、銭五十文を以て炬を購ひ来らしめ、之を照らして墜せしを得たり。人其大を失して小を得たるを嗤ひしに答へ、十文小なりと雖も之を失ひしに任せば天下の損なり、五十文大なりと雖も人益する所あり、経世に志すもの此理を知らざるべからずといいしは最も人口に膾炙せる逸話なり。歴史画又教訓画として図せらるゝ少なからず。

(『画題辞典』斎藤隆三)


前賢故実


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(『前賢故実』)

東洋画題綜覧


父を藤満と云ふ。北条時頼・時宗のニ代に仕へて左衛門尉に任じ引付衆となる。性剛直廉潔、曽て人あり徳宗と田を争ふ。其辞直なるも人皆時頼を憚りて徳宗の領に帰す。藤綱裁決して本主に帰す、本主喜び銭三百貫を藤綱に贈る。藤綱怒て之を還す。嘗て夜行て滑川を過ぎ、誤つて十銭を水に堕す。藤綱遽に従者に命じて五十銭を以て炬を買ひ、水を照して之を捜し得、人其の大を失して小を得るを嘲る。藤綱曰く十銭少なりとも之を失へば、永く天下の貨を損ず。五十銭は我に損なりとも亦人を益す、その利大ならずやと。  (人名辞書)

その炬火を点じて川水に銭を探すの処多く歴史画、教育画としてよく画かる。 

冷泉為恭、菊池容斎、等にその作がある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)