雪姫

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ゆきひめ


【出典・モデル】

狩野探幽の四天王と呼ばれた絵師久隅守景の娘雪こと閨秀画家清原雪信(1643~82年)がモデル。

雪は狩野探幽の妹鍋の孫にあたり、探幽の薫陶を得た。伊藤梅宇著『見聞談叢』に「狩野法眼の姪、十七歳により書み興じ日に法眼(探幽のこと)へ通い、稽古のとき法眼の家に尼崎の仕官の人の子、絵の修行に来りおれると通じ、雪信の母つよくしからたれば、家を立ち出てその通ぜる男子と別宅して書を書きて渡世とし」たとある。絵師としても「女画之中興第一」と称えられ、井原西鶴の『好色一代男』巻七「末社らく遊び」には島原の全盛の太夫四代目薫の衣装について「白繻子の袷に狩野の雪信に秋の野を書かせ」と書かれている。

雪姫をモデルとする先行作に宇治加賀掾の浄瑠璃『女絵師狩野雪姫』がある。『祇園祭礼信仰記』では、雪の名の連想から雪舟の孫、雪村の娘という設定にした。幼い日の雪舟が戒めのために手を縛られ、足を使って涙で描いた鼠の絵から本物の鼠が抜け出したという伝説を取り込む。ただし墨絵の竜の件は雪舟ではなく、狩野探幽が江戸城の紅葉山をはじめとする霊廟に描いた墨絵の竜を念頭に置いたものである。


参考文献

『歌舞伎登場人物事典』古井戸秀夫編 白水社 平成18年