行潦

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にわたずみ


画題

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解説

東洋画題綜覧

行潦『にはたづみ』と訓む、水溜りのこと、雨がやんで道のそこここに、まだ水の残つてゐるものをいふ、『大言海』には

雨の俄かに降つて地上に溜りて流るゝもの

といひ、『和漢三才図会』には

行潦路上流水也、又雨水大貌、瀦水所停也

とある、『万葉集』には

御立せし島と見るとき行潦ながるゝ涙とめぞかねつる  草壁皇子舎人

がある、その水に空の映つたさまや、木の葉など沈んでゐる所が面白い。

行潦を画いた作

林文塘筆    『行潦』     第九回文展出品

中村岳陵筆   『雨五題』の中  第十四回院展出品

下村観山筆   『しぐれ』    第十六回院展出品

近藤浩一路筆  『潦』      個人展覧会出品

山口蓬春筆   『庭潦』     個人展覧会出品

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)