若菜

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わかな


画題

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解説

画題辞典

源氏物語の一巻なり、玉曼の内侍、髪黒の大器の北の方となり、若君二方までようけ、日出度榮え王ふゝ比ほ正月二十三日子の日に、六條院へ子の日の硯たて参り玉ふ、内侍歌あり。

若葉さす野邊の小松を引つれて もとの岩根をいのる今日哉

これを上巻とす、下巻には十月二十日の比、源氏の住吉に参り玉ふことを叙ず、明石の中宮春宮の若宮儲け、御年五つにて春宙となる。是れ偏に住吉の神の御恵みとあり、紫の上、明石の上、母の尼、女御の官引つれての参詣なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

源氏物語』五十四帖の一で上下に分けられ上は源氏四十歳のこと、下は四十一歳から四十七歳までの事を記し、五十四帖中での長篇である、従つてさま/゙\の事件が含まれてゐるのであるが、中心は矢張髭黒の大将の北の方となつた玉鬘の内侍が二人の若君をもうけ目出度く栄える中に、正月二十三日子の日に六条院へ参る条である。

今日の子の日こそ猶うれたけれ、しばしは老を忘れても侍るべきをと聞えたまふ、かんの君もいとよくねびまさり、ものものしきけさへ添ひて、見るかひあるさまし給へり。

若葉さすのべの小松をひきつれてもとの岩根をいのる今日かな

と、せめておとなび聞え給ふ、沈の折敷四つして御若菜さまばかりまゐれり、御土器取り給ひて

小松原すゑのよはひにひかれてや野べのわかなも年をつむべき

下巻では源氏の住吉詣でが骨子となる、明石の中宮春宮の若君を儲け、五歳にして春宮となりて栄える、これも住吉の神の恵みと源氏は紫の上、明石の上、母の尼など伴つて住吉へ詣でる。

源氏絵として美しく、又、女三の宮が現はれて活躍するのも此の巻であり(「女三の宮」の項参照)土佐光起に名作がある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)