芍薬

提供: ArtWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

しゃくやく


画題

画像(Open)


解説

東洋画題綜覧

芍薬は毛莨科に属する多年生草本で、支那から亜細亜の東北部を原産地とし古く日本に渡来し『ぬみぐすり』『ゑびすぐすり』など、称へ薬用に供されてゐたが、日本にも山芍薬と称する一種がある、その種類極めて多く、『本草綱目』には次の如く記してゐる。

芍薬に白きものあり、金芍薬と名づく、赤きもの木芍薬、千葉のものを小牡丹と名づく、十月紅き芽を生ず、春に至つて乃ち長じ、夏の初めに花を開く、五葉、牡丹に似て狭く細く、高さ一二尺、紅白紫の数種あり、其品凡そ三十種、千葉あり、単葉あり、楼子の異るあり、薬に入るるには単葉を用ふべし、子を結ぶ、牡丹の子に似て而て小さし、其根の紅白は花の色に従ふなり、洛陽の牡丹、楊州の芍薬、天下に甲たり。

芍薬を画いた作、主なもの。

銭舜挙筆          木村斯光氏蔵

藤井達吉筆  『山芍薬』  日本美術院展出品

小山大月筆  『芍薬』   同

小林観爾筆  『芍薬』   第六回帝展出品

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)