老子

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【出典】

王世貞『有象列仙全傳』

林守篤『画筌』

近世視覚文化を読み解くろうし


画題

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解説

画題辞典

老子、姓は李、名に耳、字は伯陽、楚の苦縣の人なり、商の陽甲の時、始めて玄妙玉女の腹に宿り、八十一年目にして武丁庚辰二月十五日李樹の下に生ると、自首長耳、樹を指して是吾が姓と呼びしといふ、初め周に仕へて守蔵の交となる、孔子嘗って謹を老子に問ふ、老子曰く良買は深く蔵して虚しきが如く、君子に盛徳ありて容貌愚なるが如しと、孔子去つて弟子に謂つて目く。鳥ほ其の飛ぶを知り、魚は其の海ぐを知り,獣は英の走るを知る。飛ぶものは矢に射るべし,海ぐものに綸に釣るべし、走るものは網に捕るべし、龍に至りては吾知る事能にす、風雲に乗じて天に上ればなり、老子は夫れ龍の如きものかと、以て老子の矯人を知るべし、己にして用の表ふろを見て柴まず、一日青牛に乗りて西の方散開に抵り、開の今升喜と道を論し、麓めに一書を著はして去り、経る所を知らず、其の書は印ち老子道徳維にして。無鴛清浄を道とし,進嬰守静を教とし。自然を衛び撃を絶ち,智を棄て素朴に需するを勘む、後世道學の祀となす、其の出開の国に古来壽家の好んで作る所なり。栄牧漢筆老子日(紀州徳川侯爵所赦)明、商喜筆老子出聞国(下村観山氏所戦)雪舟筆中老子左右山水三幅封(私元子爵所蔵)  ,渡邊華山筆老子出開国纂口田丹治郎氏所蔵)横山大靭が老子出開同は明治三十二年の日本給書協含に出品せらる、老子紅選述の同ば第人回の院展に出品となる。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

支那周代の哲人、道釈人物画中、重要なる画題で、古来名家に依つてよく画かる、その伝は『史記列伝』『列仙全伝』等に精し、ここに『列仙全伝』を引く。

老子者、太上老君也、混沌図云、初三皇時化身号為万法天師、中三皇時、為盤古先生、伏羲時、為鬱華子、女媧氏時為鬱密子、神農時為太成子、軒轅時為広成子、少皡時為随応子、顓帝時為赤精子、帝嚳時為録図子、尭時為務成子、舜時為尹寿子、禹時為真行子、湯時為錫則子、老君雖累世化身、而未有誕生之跡、迨商陽甲時分神化気始寄胎玄妙玉女、八十一年、曁武丁庚辰二月十五日卯時降誕於楚之苦県瀬郷曲仁里、従母左腋而生於李樹下、指樹曰、此吾姓也、生時白首面黄白色額有参牛達理、日月角懸長耳短目、鼻純骨双柱、耳有三漏門、美鬚広顙疎歯方口、足踏三五手把十文、姓李、名耳字伯陽号曰老子、又号曰老聃、周文王為西伯召為守蔵史、武王時、遷為柱下史、成王時仍為柱下史、乃遊西極大秦竺乾等国、号古先生、化導共国、康王時還帰于周、復為柱下史、昭王時去官帰毫隠、後復欲開化西域、乃以昭王二十三年駕青牛車、過函谷関、度関令尹喜知之求得共道二十五年降於蜀青羊肆、会尹喜同度流沙胡域、至穆王時復還中夏、乎王時復出関開化蘇隣諸国復還中国、敬王十七年、孔子問道於老聃、退而有猶竜之嘆、烈王三年過秦、秦献公問以歴数、遂出散関、赧王九年復出散関飛昇崑崙、秦時降峡河之浜、号河上公、授道安期生、漢文帝時、号広成子、文帝好老子之旨、遣使詔問之、公曰、道尊徳貴、非可遥問、帝即命駕詣之、帝曰、普天之下莫非王土率土之浜莫非王臣、域中有四大王居一也。子雖有道猶朕民也、不能屈、何乃高乎、朕足使貧賎富貴、須臾、公乃拊掌坐躍冉冉在虚空中、如雲之昇去地百余丈而止於玄虚、良久俛而答曰、今上不至天、中不類人、下不居地何民之有、陛下焉能令富貴貧賎乎、帝乃悟、知是神人方下輦稽首礼謝、授帝道徳二経、成帝時降曲陽泉授于吉太平真経、章帝時、授于吉一百八十大戒、安帝時、降授劉図罪福新科、順帝時、降授天師三洞経籙、桓帝時、降天台授葛孝先上清霊宝大洞諸経、魏明帝時、降嵩山授天師寇謙之新科符籙、唐高祖時、降羊角山語吉善行唐公受命符玄宗天宝初降丹鳳門、親享之興慶官、随又降語因同秀以函谷所蔵金匱霊符又降、語王元翼妙真符、宋政和二年、降華陽洞天授梁先生加句天童護命経、蓋無世不出、先塵劫而行化後無極而常存隠顕莫測変化無窮普度天人、良不可以具述者矣、史云、老子西昇之時五色光貫紫微、昭王令太史占之、云、当有聖人西去、千年之外、声教返北、此西化之兆也、自昭王甲寅至漢永平千年焉。続博物志云、唐高祖武徳三年晋州人吉善行、於羊角山見白衣父老呼善行曰、為吾語唐天子、吾為老君、即其祖也、高祖因立廟、高宗追尊玄元皇帝明皇為註道徳真経両京及諸州各置玄元皇帝廟、京師号玄元官諸州号紫極宮、尋改西京為太清宮、東京為太微宮皆置学生、尊号曰太聖祖高上大道金闕玄元天皇大帝。

老子を画くもの、青牛に騎つた出関図多く、像また画かる。重な作左の如し。

牧谿筆    『老子図』         紀州徳川家旧蔵

松花堂筆   『老子王艮図』       藤田男爵家旧蔵

陳賢筆    『老子出関』(重要美術)  岩崎男爵家蔵

狩野尚信筆  『老子龐居士賈島』     池田侯爵家旧蔵

岩佐勝以筆  『老子竜虎』        帝室博物館蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)