紅葉狩

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もみじがり


画題

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解説

画題辞典

山に入り紅葉を探るを紅葉狩といふ、松平子爵家所蔵円山応挙の筆特に名高し。謡曲に「紅葉狩」あり、平惟茂信州戸隠山の紅葉を訪ひ、同山の妖鬼を進治することを叙す、亦画材たり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

謡曲の名、劇にも仕組まる、信州戸隠山に鬼女棲むを余吾将軍維茂が退治したといふ伝説に拠る、謡曲の初句を引く。

「時雨をいそぐ紅葉狩、ふかき山路を尋ねん、「是は此あたりに住む女にて候ふ、「げにやながらへて、浮世に住むとも今ははや、それ白雲の八重葎、しげれる宿のさびしきに、人こそ見えぬ秋の来て、庭の白菊うつろふ色も、うき身のたぐひとあはれなり、「あまりさびしき夕まぐれ、しぐるゝ空をながめつゝ、四方のこずえもなつかしさに、「伴ひいづる道のべの、草葉の色も目にそひて「下もみぢ、夜の間の露や染めつらん、朝の泉はきのふより、色ふかき紅を、分けゆくかたの山ふかみ、げにや谷河に、風のかけたるしがらみは、流れもやらぬ紅葉ばを、わたらば錦なか絶えんと、まづ木のもとに立よりて、四方の梢をながめて、しばらく休み給へや。(下略)

紅葉狩を画いた絵では、昭和十二年秋の院展に、荒井寛方の絵巻がある、但し謡曲とは筋を異にしてゐる。又下村観山にも一作がある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)