紀淑人
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きの よしと
画題
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解説
前賢故実
長谷雄の子。和歌に長けていた。醍醐天皇、朱雀天皇、村上天皇に仕えていた。延長六年、左衛門権佐を務め、のち從四位下へ昇進した。承平六年、藤原純友が伊豫で謀叛を企てている際、淑人は伊豫守に任命された。賊らは以前から淑人の寛大さを知っていたので、淑人が来ると聞き、揃って帰順しに来た。魁首の小野氏彦、紀秋茂、津時成ら三十余人が、二千五百の部下を連れて来て投降した。淑人が投降した賊らに衣食を与え厚遇し、農業に従事させたので、沿海地域の平和が取戻されたのだ。淑人は式部少輔にまで累進し、天暦中亡くなった。
秋ののに つまなきしかの としをへて なぞわが恋の かひよとぞなく
(『前賢故実』)