箒木

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ははきぎ


画題

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解説

画題辞典

源氏物語第二巷なり、「帚木の心もしらでその原の道にあやなくまどひつるかな」などいふ歌の贈答あるよりとれるものなり、源氏十七歳の折りの事を書けり、此の巻に「雨夜の品定」又「雨夜の物語」と称する記事あり。五月雨の頃桐壺に宿直して、源氏、頭中府(源氏嫡妻葵ノ上兄)等婦人の品定めを論じ合へり、是れ作者紫式部の婦人観にして有名のものなり、後に源氏の見知りし夕顔に此の時頭中将の物語りし女なり、次の夜源氏家人紀伊守の中川の家に方違して空蝉(伊予守後妻紀伊守維母)を見染め小君(空蝶弟十二三才)をして艶書を送りなどせしも、空蝉更にうけがはざれば「箒木の伝々」しなどの賠答歌あり。謡曲「空蝶」は此の巻と次巻「空蝉」とよりとれり、其の條をみよ。

(『画題辞典』斎藤隆三)