神霊矢口渡

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しんれいやぐちのわたし


総合


歌舞伎

人形浄瑠璃時代物、五段。通称《矢口渡》。福内鬼外(平賀源内)作。吉田冠子(三世文三郎)・玉泉堂・吉田二一補助。明和七(1770)年一月江戸・外記座初演。 新田義貞の子義興が矢日渡で戦死した後、遺児徳寿丸を守り立てる遺臣の苦衷と義興の弟義峯をめぐる悲劇を中心とした作。鬼外の代表作であり江戸浄瑠璃の名作である。今日演ぜられるのは四段目「頓兵衛住家」だけ。 義峯は御台うてなをつれて落人の身となり、矢口の渡しで渡守頓兵衛の家に宿を求め、頓兵衛の娘お舟は義峯の気高さに魅せられ泊める。強慾無慈悲な頓兵衛は金にするため義峯を討とうとするが、お舟は身代りに立って二人を落す。 歌舞伎ではしばしば上演するが、後半のお舟を人形ぶりで演することが多い。また頓兵衛の花道の引込みには独特な型がある。


〈参考〉 『歌舞伎事典』(平凡社1983、11、8)