知恩院

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ちおんいん


画題

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解説

東洋画題綜覧

正しくは華頂山大谷寺知恩教院といふ、京都名所の一つで、背後に東山を負ひ、西に京都市街を瞰下し建築の宏壮、規模の雄大、地勢の景勝洛中第一と称せらる、『都名所図会』に曰く、

浄土宗の総本寺にして、鎮西流義なり、元祖円光大師宗風開発の霊地にして、吉水の禅房とは是なり、初めは東の山腹今の勢至堂の地にして大師入寂し給ふとぞ、古は叡嶽の別院南禅院にして、慈慧大順草創の地なり、夫れより星霜重なりて、山門十二代の座主青蓮院慈鎮和尚、法然上人の弘法を随信し給ひ、此地を寄附し給ふ、音は今の円山と封境一面にして、吉水と云ふ、満誉和尚の代に至つて台命を蒙り、険岨を穿て平坦とし、今の如く伽藍御建営あり、洛東第一の大廈なり、山門に掲る華頂山の額は霊元法皇の宸筆なり、本堂大谷寺の額は後奈良院の宸筆とぞ、須弥の壇上には円光大師の像を安置す、西の間には翠簾を巻上げて壇上に神牌を崇奉る、大師の廟塔は東の山上にあり、勢至堂に掲る知恩教院の額は後柏原院の宸筆なり、本尊勢至菩薩は安阿弥の作なり、満誉上人化人より授与し給ふ尊像なり、紫雲水は勢至堂の傍にあり、大師入寂の時、聖衆来迎し、紫雲水面に顕れ、異香水気に遺れりといふ、一心院は其南にありて本尊阿弥陀仏は安阿弥の作なり。

知恩院を画いた作

富田渓仙筆  『洛東華頂山』  能坂弥造氏蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)