病草子

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やまいそうし


画題

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解説

画題辞典

病草子一に異疾草子ともいふ、異疾の悲酸なる様を画きたるもの、餓鬼草子地獄草子などと共に、勧楽に耽ける藤原時代の宮殿生活の反面に、人生にこの悲酸あるを画けるなり、春日光長の筆なり、残缺として今に伝はる。(東京帝室博物館所蔵)又土佐光茂、土佐光信の筆に成るものあり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

病草子、一に異疾草子とも称し、様々の病気を断片的に描き詞書を添へた風俗画である、一巻十四図、其他残欠が分蔵して伝へられる、また光長筆と伝へ、餓鬼草子と余り距らぬ時代の所作であり、地獄絵巻等と共に一群の画系に属する、特に此巻は内容が通俗的で時に醜穢なる実相を写して居るが、作者の態度が真面目であり、その技法が秀でてゐるので、不快卑俗の感など少しもない。  (絵巻物小釈)      

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)