玉鬘

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たまかずら


画題

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解説

東洋画題綜覧

源氏五十四帖の一、光源氏三十五歳の十二月までの事を叙す、頭中将の子で、夕顔の娘である玉鬘が、筑紫から上洛して源氏に逢ふ、源氏はこれを我が娘として花散里に養はせる。巻の名は

かゝるものありと、いかで人に知らせて兵部の宮などの、この籬の中このましうしし給ふ、心みだりにしがな、好色者どもの、いとうるはしだちこのみ、このわたりに見ゆるも、かゝるものゝ、くさはひのなき程なり、いたうもてなしてしがな、猶うちあらぬ人の気色見集めんとの給へば、あやしの人の親や、まづ人の心励さんことをおぼすよ、けしからずとの給ふ、誠に君をこそ今の心ならましかば、さやうにもてなして見つべかりけれ、いと無心にしなしてしわざぞかしとて、笑ひ給ふに面赤みておはする、いと若くをかしげなり、硯ひきよせて手ならひに、

恋ひわたる身はそれなれど玉かつらいかなるすぢを尋ね来つらん

哀とやがてひとりごち給へば実に深くおぼしける人の名残なんめりと見給ふ。

の条の歌から来てゐる。

筑紫から上洛の舟の中が面白いので源氏絵として重要な所となつてゐるが、別に独立したものもある。

土佐光成筆  近衛公爵家蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)