手猿楽

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てさるがく

猿楽の座に所属していない素人出身でありながら、専業的に能を演じる者、あるいはそれらの者によって演じられた能を指す言葉である。

手猿楽は応仁・文明の乱がほぼ終息した頃から活動記録が多く見え始め、京都(特に禁裏)で盛んに活動した。 これは乱で疲弊した朝廷が、四座の猿楽よりも薄謝(はくしゃ)で済む手猿楽を重用したためらしい。

手猿楽の役者は富裕な町人層の者が多く、四座の大夫に師事して芸を習得する者も多くいた。手猿楽として数代続いた家もある。そして、後には好きが高じて玄人化する者も表れた。