引き回し合羽
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カッパ。スペイン語のカパ(Capa)に由来した名称だと言われている。日本に渡来したスペインの宣教師が来ていたマントを真似して作りだしたもの。 風雨や雪、暑さ寒さ対策に優れていたため、雨天に限らず旅行にも使われていた。紙を継ぎ合せて桐油を塗ったものを坊主合羽といい、木綿で製したものを引き回しと呼ぶ。初期は、武士町人の御用商人、富豪、医師、僧などのある程度位の高いものしか着ることができなかった。重兵衛は武家である沢井家の出入り商人であったので、引き回し合羽を着ているとみられる。引き回し合羽は紺地に白縦縞などが多くみられ、裏には木綿絣などを使い、中に防水用の合羽紙が入れられていた。
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引き回し合羽
(『近世日本風俗事典』日本図書センター、2011年3月、『日本服飾史辞典』東京堂出版、1969年4月)