小柴垣双紙

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こしばがきぞうし


画題

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解説

画題辞典

小柴垣は野の宮の垣なり、小柴にて作れるよりいう。野の宮は齊宮の伊勢参向前潔斎三年の間在はす新宮なり、歴代天皇伊勢大神宮に奉侍の為めに皇女或は女王の嫁せざるものを卜して斎宮となし。伊勢に遣わす(後醍醐天皇以後廃絶す)斎宮となりし皇女は河水に臨みて禊を修し、黒木の柱小柴垣いと清らなる併し粗末なる野の宮の宮居に入りて潔斎三年にして伊勢に赴く之を群行とはいうなり。さて世に小柴垣双子というは、斎宮のこの野の宮に在はす間のざれ事画きしものなり、十訓抄の「寛和斎宮野宮におはしけるに公役瀧口平致光(平五太夫致頼五男) とかやいひけるものに名立たまひて群行もなくてすたれ給ひける、それより野の宮の公役はとまりけり」とあるを題目として春宵秘戯を図したるもの、

古く住吉慶恩の筆あり、嘉永二年古筆了伴より幕府に献じ、今帝室博物館に蔵せらる、模本甚だ多し。斎宮野の宮の条参照すべし。

(『画題辞典』斎藤隆三)