似顔絵

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にがおえ


画題

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解説

東洋画題綜覧

肖像画の一種で、面貌を似せて画く絵のこと似せ絵といふのに同じ、支那では伝神といひ写貌といふ、その一種に俳優の似顔絵があつて俳優の舞台顔を描いたもの浮世絵の一として世に行はる、東洲斎写楽の作、最も有名であり、勝川春章、鳥居派の代々、勝川春好、歌川豊国等の作最も現はる。

宝暦の始の頃画工鳥山石燕なるもの、白木の麁末なる長さ二尺四五寸幅八九寸の額に女形中村喜代三郎が狂言の似顔を画して、浅草観音堂の中常香炉の脇なる桂へ掛けたり、諸人珍らしき事にて沙汰に及びしなり、是江戸に似顔絵の濫觴なるべし。  (塵塚談)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)