与話情浮名横櫛(世話情浮名横櫛)

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よわなさけうきなのよこぐし


総合


歌舞伎

嘉永六年(1853)初演、三世瀬川如皐の代表作。幕末の情緒にあふれている。現在は全八幕中、序幕と第三幕とがよく演ぜられる。通称「切られ与三」。 木更津に遊んだ伊豆屋の若旦那与三郎は、その地の親分赤間の妾お富を見染めるのが序幕。肩から羽織のすべり落ちるのも知らず、お富にみとれて立ちつくす「羽織落し」という演出で知られる。お富との密会を発見され、男はなぶり殺し、女もまた海に身を投げる。奇しくも助かった二人が再会するのが第三幕の「源氏店」で、顔の刀疵を豆絞りの手拭でかくした与三郎が、「しがねえ恋の情が仇…」という有名なせりふでゆする場面。