うけ
総合
歌舞伎
歌舞伎十八番の「暫」の主人公が相手とする悪人。
江戸時代に庶民を圧迫し暴虐をあえてした武家階級の象徴で、「暫」の主人公はこれを痛快に取つひしぐ。上演される度に脚本が同様な筋で新作されるので、その都度役名が変るが、清原武衡など公家らしい名をつける。扮装は「公家悪」の青隈に金冠、大紗綾形白綸子の着附、自地に竜と雲の模様の袍、緋の長袴、烏頭の太刀、象牙の笏と定まっている。また、うけの家来を中うけといい、赤面、黒木綿の上下で、赤い腹を出すので「腹出し」ともいわれる。昔は二人、今は六人位並んで出る。