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 立命館大学アート・リサーチセンター
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  マキノ・プロジェクトのfilm整理・保存について

 【フィルムの保存】
 
世界のフィルム・アーカイヴでは、それぞれ劣化の進行をできるだけ食いとめることができるように、フィルム貯蔵庫の湿度や温度に気を配った保存環境の維持をすすめています。ヴィネガー・シンドローム対策としては、室温10℃以下で相対湿度20〜30%の環境が求められます。
 アート・リサーチセンターでは、室温10℃ 、相対湿度35%のフィルム収蔵庫で管理しています。
 また、収蔵方法も、フィルムを呼吸させ、酸を発散させること、化学的に不活性な容器を使用すること、缶内には吸湿剤をいれること、などが重要です。そのうえで、ヴィネガー・シンドローム対策として、以下の2点が理想的かつ現実的な対策といえるでしょう。

1.ヴィネガー・シンドロームにかかったフィルムと、健全な状態のフィルムは、完全に隔離(通排気口も含め)すること。
2.ヴィネガー・シンドロームにかかったフィルムは、密閉すると進行が加速するため、酸を大気中に放出させやすい状態で保存すること。

【マキノ・プロジェクトのフィルムの保存】
 
1.フィルムのカビ落しとデータ採録を兼ね、クリーニング溶剤(HCFC141b)を使用したフィルム・クリーニングを行ないました。
 2.フィルム・エッジに指の腹をあてながらフィルムを巻き取り、傷みの有無を検査します。
このとき、フィルム情報(safety、メーカー名、製造年記号、色彩の有無など)と画像情報を採録します。
 3.フィルム・エッジやパーフォレーション(フィルム送りの穴)が傷んでいる箇所には、その部分の汚れを除去し、専用テープを使用して補修します。
 4.補修を終えたフィルムは、溶剤をつけたベルベット布ではさみこんで巻き取り、クリーニングをします。

 注意事項としては、カビの飛散と溶剤の吸引を防ぐため、マスクを着用すること。フィルムの傷に気づき難いため、手袋は着用しないので、ハンドクリームなどを塗らないこと。

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クリーニングを終え,保存用のコア(核)巻きにしたフィルム

 

2.フィルム損傷の確認

 

3.補修

 

4.クリーニング

Copyright (c) 2003, Makino Project, Art Research Center, Ritsumeikan University
更新:2003/12/15 M.TOMITA