長刀鉾の会所から見た山鉾巡行

>>動画視聴 nge16mm_32(0秒~1分18秒)

>>Googleマップ

1929年7月17日、四条通烏丸東入る長刀鉾町の町会所からの撮影とみられる。四条通の両側の沿道には溢れるほどの大勢の見物人が見受けられ、当時の山鉾巡行の賑わいが感じられる。初めに映る山鉾は月鉾で、保昌山、伯牙山、山伏山と続き、伯牙山の人形がアップで映る。この次に放下鉾が映るが、ここでの見どころが2つある。1つ目は映っている人形。この人形を三光丸といい、放下鉾は、この前年まで長刀鉾と同じ生稚児でしたが、この年以降は稚児人形となった。2つ目は山鉾の真木が電線に接しそうな(もしかしたら接している?)点だ。その後、岩戸山、巡行の殿(しんがり)である船鉾と続く。船鉾が通り過ぎる途中、囃子方の子供や大人が楽しそうに笑いかけている姿も印象的である。そして、船鉾の東へ進む姿を見送る際、大工方(屋根方)や鉾の後をついていく見物人の姿を確認でき、当時は見物人と山鉾の距離が近かったことが分かる。