No.09


No.09A  皇朝千字文(こうちょうせんじもん)看板
奈良大学博物館所蔵(T2380)
明治6年(1873)
横18.0×縦93.8×厚1.6cm

 

No.09B  奇文欣賞(きぶんきんしょう)看板
奈良大学博物館所蔵(T2383)
明治元年(1868)
横18.9×縦85.7×厚1.3cm

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No.09C  奇文欣賞(きぶんきんしょう)  永井一彰氏所蔵
明治元年(1868)  中本4冊

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本屋の店先で広告として用いる紙の看板(摺看板(すりかんばん))用の版木。No.09B『奇文欣賞』看板版木の裏には、『交道起源(こうどうきげん)』(明治元年刊)という別の本の看板も彫られている。『竹苞楼大秘録』には日向半切を看板紙に用いて60・70枚程の摺間板が製作されていた事、大雅堂(たいがどう)(池大雅(いけのたいが))へ筆料を払って『怡顔斎蘭品(いがんさいらんひん)』の看板や袋のために揮毫(きごう)してもらった事などが記されている。摺看板は現代の広告ビラの様な感覚で、その書籍を取り扱う京・大坂・江戸の他の本屋へ送られたのであろう。