Reports on “Digital Humanities Center for Japanese Arts and Cultures” Center Grants for Young Researchers to Support Their Research Activities


Masako Yamamoto

Kinugasa Research Organization, Ritsumeikan University Postdoctoral fellow

Research activities: Overview and implications: ■研究資料の購入―
『続 近代図譜』(高島屋史料館聚英第3巻)『燦 Prints of Europe』(高島屋史料館聚英第4巻)『御所解模様帖』(高島屋史料館聚英第5巻)いずれもフジアート出版、1978
宮島久雄『関西モダンデザイン前史』中央公論美術出版 、2003年・同『関西モダンデザイン史』中央公論美術出版 、2009年
『リヨン栄光の19世紀』岐阜県美術館、1990年
近代図案コレクション(17冊)、芸艸堂
『京都市立大学130周年記念展 京都日本画の誕生-巨匠たちの挑戦』図録、京都市美術館、2010年

Progress and effects in your overall research plan and objectives: 本学所蔵資料の基礎調査の参考資料として使用。図柄の名称や技法の確認、資料解説執筆時の典拠として使用する。
「高島屋資料館聚英」シリーズは高島屋が創作・収集した図案を収録しており、当時の高島屋の図案の傾向をうかがうことも出来る重要資料であるが、揃いで所蔵している機関が少なく、また全冊が品切れ・重版未定となっているため、古書店での購入を申請した。今回の助成金での全巻入手を希望していたが1、2巻は古書店の在庫がないため入手できず、入手可能であった3冊のみを購入した。また、本学資料内には当時の図案集から転用・応用したとみられる図案がいくつか存在するため、当時発刊された図案集の復刻である『近代図案コレクション』を元に検討している。『関西モダンデザイン前史』・『関西モダンデザイン史』は関西における近代デザインの発展に関する数少ない研究であり基礎文献である。「京都日本画の誕生」展の図録とともに、京都の図案教育や図案家の活動についての基礎的な資料として使用する。『リヨン栄光の19世紀』はITP派遣の追加調査史料として利用している。
今回の資料を購入できたことで、論文の執筆にむけて常に手元で参照できるようになり、研究上の利便性が向上した。

Advisor: Masaaki Kidachi / Ritsumeikan University