寂然集 じゃくねんしゅう
写本、枡形本、1帖

該本は平安期の歌人である寂然の家集のうち、別本系統、異本寂然法師集の一伝本である。40首本。早く、赤瀬信吾氏「和歌資料二点」(『愛知県立大学文学部論集 国文学科編』38、1985年2月)によって影印・紹介されて注目されている。一見したところでは定家自筆とも思われるが、極めて忠実な模写本である。定家自筆本と詳細に比較すれば、ほぼ全てが該本に一致することが指摘でき、その重要性も然るべきものといえよう。詳細な比較は『小出文庫和書目録』に掲載されている。