九曜秘暦(日曜星、月曜星、彗星) くようひれき
一冊 四幅、室町時代 ※画像は右から計都、月曜、日曜
日月木火土金水の七曜に、蝕星(羅沃)・彗星(計都)を合わせ九曜という。九曜は、その年、その年齢の運命が所属する星で、一年間に限った属星(ぞくしょう)である。九曜を生まれた順に数え、その人の年齢に当たる星を年星(ねぞう)といい、人の運命を把握し決定すると信じられていた。星には善悪、日には吉凶の性質があるとされ、人や動物によって表された。本九曜秘暦には九曜の名称として、胡(漢以前には北方の匈奴、のちに塞外民族)・婆斯(ペルシャ・現トルコ)・天竺(インド)の三ケ国の名称が記載され、七曜の尊容、*(日+侯)方向、真言、性質などが説明されている。なお観智院は東寺の院家。本書には観智院第二世院主賢宝(1333~98)の署名がある。東寺観智院伝来。