駒形堂

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こまがたどう


画題

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解説

東洋画題綜覧

江戸名所の一で、いま浅草区駒形橋際にある、旧建築は大正十二年大震災に焼失し、現のは再建のものである。元に南向であつたといふ。いまは隅田川を背にして建つ。

駒形堂、駒形町の河岸にあり、往古は此所に浅草寺の総門ありしといふ、其頃は左右並木にして桜花数株を栽まじへ、春時は殊更ながめも深かりしにや、寛永二十年の印本東めぐりといへる書に駒形堂の近辺、並木の桜花爛漫たるよししるせり、本尊は馬頭観音なり、浅草寺縁起に、天慶五年安房守平公雅浅草観音堂造営の時此堂宇も建立ありし由記せり、祈願ある者賽にはかならず駒の形を作り物にして堂内へ奉納す、故に駒形堂と唱へ、地名もまた因ておこる、此堂の傍に浅草寺領内殺生禁断の碑あり。  (江戸名所図会巻六)

これを描けるものとしては菱川師宣筆「江戸雀」の挿絵、及江戸名所図会の挿絵が名高い。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)