蘭陵王

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らんりようわう


画題

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解説

画題辞典

蘭陵王、羅陵王、又陵王といふ、舞楽の一にして、古楽中曲なり、朝廷にて睹弓.競馬、相撲の節會等に奏するを例とす、破拍子十六、舞者一人とず、抑も蘭陵王といふは、支那北齊の将軍にして長茶といふ、一歳突厥の入寇ありし時、出て之を撃ちしが、将軍オ智武勇無双にして、兼ねて音容美なりしを以て、仮面を著けて敵に対す、周師を金牖城下に撃ちて之を破る、齊人之を壮とし此舞を作る、即ち蘭陵王入陣曲なり、林邑僧佛哲之を我に伝へ唐招提寺に置きたりと云ふ、孝謙天皇最も之を愛せしとなり、天下泰平国土安穏の徴ありとす、随つて又画として喜ばる。

浮田一蕙所作(田中一華氏所蔵)

あり、河鍋暁齋の筆(東京水天宮奉額)あり、現代にては小堀鞆音等亦克く之を作る。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

舞楽の一つで、羅陵王又陵王ともいふ、北斉蘭陵王入陣の曲で、沙陀調十五曲中の一、古楽で中曲である、賭弓、競馬、相撲等の節会に奏するを例とする、乱序舞に従ひて吹く破拍子十六、舞者一人、答舞は納蘇利である蘭陵王長恭、常に仮面を着けて敵に対す、嘗て周の師を金墉の城下に撃つて、勇三軍の冠だつたので斉人之を壮とし、此舞を作つて其の指靡撃刺の容に傚つたのから起ると称せらる、林邑僧仏哲之を我が国に伝へ、唐招提寺に置くといふ説があるが、支那楽故詳かでない、又、孝謙天皇、最も此の楽を愛し給うたといふ。  (歌舞音楽略史)

鈴木其一筆  松沢家旧蔵

小堀鞆音筆  山田俊三氏蔵

村岡応東筆  第九回文展出品

太田天洋筆  第十回帝展出品      

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)