維摩黙然

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ゆいまもくねん


画題

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解説

画題辞典

維摩會上に三十二の菩薩各々不二法門を計く,文殊曰く我れ一切の法に於て、旡言、旡説、旡示、旡識、諸問答を離る、之を菩薩の入不二法門と為す、是に於て、文殊維摩詰に問ふ、我等各自説き絡はる、仁者當に説くべし、何等か是れ菩薩入不二法門、時に維摩詰黙して言なし、文殊嘆じて曰く、善哉々々、乃至文字語言あるなし、是れ菩薩直入不二法門なりと、維摩居士が二指を示して獣然たるに即ち此境を寫したる図なり。第十一回の院展に下村観山が画いて出品せるもの是なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

維摩会上に三十二の菩薩と不二法門に入るの道を論ず、その中にあつて文殊師利維摩との問答がこれである、維摩経入不二法門品第九の中に曰く

如是諸菩薩、各々説己問文殊師利、何等是菩薩入不二法門、文殊師利曰、如我意者、於一切法無言無説、無示無識、離諸問答、是為入不二法門、於是文殊師利問維摩詰、我等各自説己、仁者当説、何等是菩薩入不二法門時維摩黙然無言、文殊師利歎曰、善哉善哉乃至無有文字語言、是真入不二法門。

と、維摩の二指を示す処を描くもの即ちこれである。      

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)