久米仙人

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くめのせんにん


画題

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解説

画題辞典

元亨釈書にある仙人なり。大和国葛上郡の人にして、深山に入りて仙法を学び、松葉を食い薛茘を服し通力を得。一日、空に上りて故郷を過ぎしに、会々地上に衣を洗う一婦人の脛の白きを見て染心を起し、忽ちに通力を失うて地下に墜落せりという。亦屡々画材に用いらるゝ所なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

和州添上郡の人、深山に入り仙法を学び、松葉を食ひ薜茘を服す、一日空に騰つて故里の空を飛んだが、会々一女の足を以て衣を踏み浣ぐを見、その脛の白きを見て欲心を起し通力を失つて堕落し、此の女を妻として暮らす中、時の皇、大和高市の地に都を造り人夫を募る、久米仙またこれに応じたが、仙人といふこと官の知る処となつたので、官吏は仙人に向ひ戯れに仙術を以て木材を運べといふ、仙人潔斎七日、通力を得て木材を運んだので天皇の上聞に達し、賞として免田三十町歩を賜つた、久米仙これに依り一寺を営み丈六の薬師の金像並に二菩薩の像を安置した、これが久米寺であるといふ。  (今昔物語、元亨釈書)

古来図せらるゝもの少くない。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)