鴻門の会

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こうもんのかい


画題

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解説

(分類:物語)

画題辞典

楚王項羽、志を天下に懐き、秦を亡ぼして之に代らんとし、河南新安を経て函谷関に至る。時に已に沛公(後に漢高祖)咸陽を陥れ、関門を守る。羽大に怒り、進んで之を破り、且に沛公を撃たんとす。羽の兵四十万百万と号す、鴻門に在り、沛公兵十万覇上に在り、范増、羽に説いて曰く、沛公山東に在る時、財を貪り色を好む、今関に入り秋麾犯すなし、是れ志小ならざるなり、急に討って殺すべしと。羽が季父項伯、固と沛公の将張良と善し、即ち夜馳せて張良に至り之を告ぐ、而して帰りて羽に言うて曰く、人大功あり、之を撃つは不義なりと。沛公翌日少兵を随い鴻門に来り羽に会して謝す、范増数々目して羽に沛公を撃たんことを促す。羽応ぜず、項荘をして前みて寿をなし剣を以て舞い、機を見て撃たしめんとす、項伯亦共に舞いて之を妨ぐ、事甚だ急なり、幄外に在りたる猛将樊噌沛公の急を聴きて、直に楯を擁して入り目を瞋らし羽を視る、頭髪起ち目眥裂くと称せらる。羽見て曰く壮士なりと、之に巵酒を給す、此間滞公起って厠に行き、窃に脱して逃る。而して好機永く去る、范増剣を抜いて玉斗を斬って曰、唉竪子謀るに足らず、将軍の天下を奪わんものは沛公也と、之を鴻門の会という。好画題の一なり、尚、漢高祖項羽の条参照すべし。

(『画題辞典』斎藤隆三)