竜樹菩薩

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りゅうじゅぼさつ


画題

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解説

東洋画題綜覧

竜樹は梵名、那伽閼刺樹那にして、また竜猛竜勝等と訳す、仏滅七百年の頃、(支那後漢の末葉)南天竺、婆羅門種の富豪の家に生れた、天資聡明、弱冠の頃、天文地理等、当時世に行はれた学芸を究めこれに通ぜざるなく、遂に憍慠の心を生じ、欲情を擅にし隠身術を行つて宮中に娯楽の限を尽したが、後、深く厭世の心を起し出家得道に志し始めて小乗の三蔵を研究し、その深義に通じた、後、更に異典を雪山中に求め老比丘に遇つて大乗教典を研究した、併しその義に通ずることが出来なかつたので、諸国を周遊し異典を捜索したが更に得る所無かつた、適々一外道の為め慢心を生じ一新教を開かうとて只管これが工夫に任じた、時に大竜菩薩これを愍み接して海に入り宮殿中に於て七宝蔵を開き七宝華函より諸方等深奥の経典を取り出して是を授けた竜樹受けてこれを誦し得る処頗る多く、竜は菩薩を送つて更に南天竺に往かしめた、爾来仏法を弘め外道を摧破し多くの著述をなし大乗為めに大に天竺に行はるゝに至つた、これに依つて竜樹菩薩と尊称せられ大乗諸宗の祖師と敬せらる。  (仏教辞林)      

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)