極楽

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ごくらく


画題

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解説

画題辞典

仏説の樂土にして、梵語の須摩提なり。この地は西に巨ること十万億の仏土を過ぎたる所にあり、阿弥陀仏ましまして諸事円満具足し、生死なく、寒暑なく、憂悩の苦なき世界にして、仏果を得たるものゝ往生する所なり、極楽浄土、極樂世界、極樂国土ともいう。仏画には之を画けるもの数ある中に、

京都金戒光明寺所蔵恵信僧都の筆に成るものは藤原時代の逸品なり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

阿弥陀如来の浄土を極楽といふ、これ生死、寒暑、憂悩等の衆苦のない故である、阿弥陀経に従是西方、過三十万億仏土、有世界名曰極楽と説く、極楽浄土の浄土は人間天上の如き濁悪の穢土に対して、その国土の清浄なるを示す、極楽界極楽世界といふのは界は界別の義なので、極楽浄土で穢土でない界分を明かにしたもの、その世の字を加へたのは、世は生滅遷流の義なので極楽には名づくべきものではないが、暫く世俗に準じて世界といふと、極楽世界の阿弥陀如来のこと、『阿弥陀経』に

有世界名曰極楽、其土有仏号阿弥陀

と、又此の極楽には七宝の樹林七宝の池、天楽雨華等を以て荘飾さる、これを極楽の荘厳といふ。  (仏教辞林)

仏画として描かるゝもの多い、殊に恵心僧都筆(京都金戒光明寺蔵)は有名である。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)