帝釈天

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たいしゃくてん


画題

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解説

画題辞典

帝釈天の王にして又釈迦提婆因陀羅という。常に忉利天の喜見城に住して三十二人の眷属を使役し、三十三元を統領す、慈悲柔軟の形相を表はし、身には種々の瓔珞を被って宝冠を戴き、金剛杵を持し、時に或は合掌するを其の形像とす。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

帝釈とは、具さに釈迦提桓因陀羅といひ、能天帝と訳す、帝釈の語は釈迦の釈に因陀羅の漢訳である帝とを合称したもの。六欲天の第二天即ち忉利天の主で須弥山の頂に居る、その居城を善見城といふ。帝釈この天に王として慈悲柔軟の形をあらはし、宝冠を戴き、身に種々の瓔珞を被り、金剛杵を持つ、往昔迦葉仏滅後に一人の女あつて発心し、仏塔を修し、三十二人またこれを助修したが、その功徳によつて、この女忉利天に生れ三十二人またその輔弼の臣となり、中央善見城の四方各に八天、合せて三十三天を現はす、故に忉利天、即ち三十三天の名を現はす所以である。  (仏教辞林)

帝釈天の形相には象に駕するものあり宝瓶を持つものもあるが、この宝瓶は意に随つて万物を涌出するのであると。  (同書)

帝釈天を描いたものゝ中で大和室生寺の帝釈曼荼羅は世に聞えてゐる。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)