小朝拝

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こちょうはい


画題

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解説

画題辞典

正月元目関白大臣以下殿上人等清涼殿の東庭に併列して天皇を拝し歳首を賀し奉るの儀を小朝拝という。朝拝を略するの意味にして、一条天皇の頃より正式の朝賀自ら行われずなりて、小朝拝のみ行わるゝに至りしなり。

土佐光起画の屏風水戸塙氏所蔵にあり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

古昔、朝廷で行はれた公事の名、朝賀を一に朝拝といふのに対する語で、元日に関白以下殿上人が清涼殿の東庭で、天皇に拝賀する儀式をいふ、醍醐天皇の御代に一たび廃せられたが、其後再び興されたといふ、又、一条天皇の長保元年内裏炎上した後、大極殿を二たび建造せられなかつたので、朝賀の儀遂に廃絶し小朝拝のみ行はれた、其式の次第は群卿相率ゐて弓場殿に参り上首の人、蔵人頭を招いて小朝拝に候すべきよし奏する、即ち殿上の倚子を廂の御座の方に立て蔵人頭靴を奉り、天皇出御あつて倚子に着かせ給ふ、蔵人頭出御のよし群卿に告ぐれば、公卿以下仙花門を入つて庭中に列立し拝し、畢て退くのであると、『公事根源』に次第を載す。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)