尉と姥

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じょうとうば


画題

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解説

東洋画題綜覧

尉とは翁のこと、尉の字を、『じよう』と訓むは判官に起り拗音の『じよう』が直音ぞうとなり、『ぜう』となつたものであらうといふ、尉は白髪の老翁にして熊手を手にし、姥は同じく白髪にして箒木を持ち、背景に老松と海を描き、時に鶴亀を添ふることもある、蓋し能楽の高砂に因つたもので古来画かるゝもの枚挙に遑もない。

「仰せの如く古今の序に、高砂住の江の松も相生のやうに覚えてあり、さりながら、此の尉は津の国住吉のもの、是なる姥こそ当所の人なれ、知ることあらば申させ給へ、「ふしぎや見れば老人の夫婦一所にありながら、遠き住の江高砂の浦山国をへだてゝ住むと、いふのはいかなる事やあらん」  (謡曲高砂)

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)