十二支

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じゅうにし


画題

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解説

画題辞典

支那の暦法より来れることにして、元と陰陽五行の説より出てたるものなり。黄帝之を立つる所と称す、十二名獣を以て之に配す、即ち子(鼠)丑(牛)寅(虎)卯(兎)辰(龍)已(蛇)午(馬)未(羊)申(猿)酉(鶏)戌(犬)亥(猪)是なり、年月日ともに之に配し、特殊の運勢ありとなせるものなれば、年に因み月に因み之に画材として筆にすること多し。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

支那の暦法より来たもので、『事始』の説によれば『黄帝立午十二辰以名月又以十二名獣』とある、十干は甲乙丙丁戊己庚辛壬癸であり、十二支は子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥で、これに動物を配することに就いては古書に

子を陰の極とし幽潜隠晦の意なり、鼠は跡を蔵すものなればこれを配す。

午を陽の極とし顕易剛健の意なり、馬は快行するものなればこれに配す。

丑を陰となす、牛は犢を舐り俯して慈愛なるものなれば、これに配す。

未を陽となす、羊は跪きて乳を哺し、仰ぎて礼を秉るものなればこれに配す。

寅を三陽となし陽勝つときは暴なり、虎の性暴なればこれに配す。

申を三陰となし、陰勝つときは黠なり、猴の性、黠なればこれに配す。

卯と酉とを日月の門となす鶏兎みな一竅にして兎は感じて盛らず、鶏は盛にして感ぜず故にこれを配す。

辰巳は陽起りて変化す故に是を配す、竜蛇は変化の物にして竜を盛なりとし蛇之に次ぐ。

戌亥は陰歛て持守す、狗猜は鎮静のものなり故にこれを配す。  (十二支考)

十二支を屏風に描いたもの、画帖に一図づゝ描けるものなど極めて多い。

円山応挙筆  『十二支屏風』

谷口香嶠筆  『十二支』    遺香図録所載

竹内栖鳳筆  『十二支画譜』

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)